モロッコ/要塞村アイット・ベン・ハドゥ
【場 所】
モロッコ/ワルザザード州
【登録範囲】
首都ラバトの南約300kmにある、要塞村アイット・ベン・ハドゥ。
【登録基準】〜分化遺産〜CD
重要な様式の建築物、人類の歴史上、重要な発展段階を示す景観の見本。
ある文化を代表する伝統的集落、土地利用の顕著な見本。
モロッコ/要塞村アイット・ベン・ハドゥの考古遺跡についての解説
【要塞村アイット・ベン・ハドゥ】
モロッコ中部のアトラス山脈南麓に位置するアイット・ベン・ハドゥは、この地に多い要塞村の中で、最も良好な状態で保存されています。
荒涼とした一帯では、かねてより点在するオアシスごとに、イスラム勢力から逃れてきた先住民ベルベル人が、要塞化した土造りの集落を築いてきました。泥土を塗り固めた家々が、防壁に囲まれて建ち並ぶアイット・ベン・ハドゥが、小川のほとりの斜面に築かれたのは、およそ500年前です。
家屋の基本構造は1階が馬小屋で、2階が食糧倉庫、3階が住居空間です。
飾り窓に見せかけた銃眼や複雑に入り組んだ路地、暗い室内などは、侵入者を阻むためのものです。
丘の上には有事に備えた穀物倉庫も建ちます。建物のほか、集落構造も昔のままに残すこの村では、現在も数世帯のベルベル人の方が暮らし、伝統的な建築技術を伝え続けています。
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