シリア・アラブ/ダマスカスの旧市街
【場 所】
シリア/ダマスカス県
【登録範囲】
ダマスカスの城壁内の旧市街。
【登録基準】〜文化遺産@ABCE〜【1979年登録】
人類の創造的資質を示す傑作。
時代を超え、建築・技術・都市計画及び景観の発展に大きな影響を与えたもの。
現存する、あるいは消滅した文化的伝統・文明に関する独特な証拠を示すもの。
重要な様式の建築物、人類の歴史上、重要な発展段階を示す景観の見本。
普遍的な重要性をもつ出来事、現存の伝統・思想・信仰や芸術的、文化的所産に関係するもの。
シリア・アラブ/ダマスカスの旧市街についての解説
【シリア・アラブ/ダマスカスの旧市街】
シリアの首都ダマスカスは、「旧約聖書」の時代まで遡る、世界最古の町の一つです。天国を追われたアダムとイブは、町の北部のカシオン山に降り立ち、さらに、彼らの息子カインは、この山で弟アベルを殺したいう伝説があります。
ダマスカスは、交易上の要衝として、数多の勢力の支配を受けました。城壁内の旧市街には、列柱や凱旋門、モスク、聖堂、宮殿など、各時代の記念建造物が125も残っています。なかでも重要な建築が、ウマイヤ・モスクです。
イスラム初の王朝ウマイヤ朝の首都として黄金期を迎えた715年の完成で、現存する世界最古のモスクと言われます。多柱式礼拝所を備える構造と、モザイク画などの装飾を多用した建物は「古典型モスク」と呼ばれ、10世紀頃までのモスクの基準となりました。
また、モスクがそれまでの簡素なものから、壮麗な建造物へと姿を変える端緒となった建築でもあります。
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