当サイトでは、世界各国に分布する世界遺産の情報を地域別に紹介しています。現在では、世界遺産を取りまく環境も複雑化、
多様化しています。地球・人類が遺し育んだ歴史や文化・自然を大切に守り、次の時代へと受け継いでほしいと願っています。
国内・海外旅行などへ行かれる前に世界遺産に対する予備知識を深めていただき、より思い出深い旅行となれば幸いです。
レバノン/聖地バールベック
【場 所】
レバノン/ベカア県
【登録範囲】
ベイルートの東約90km、ベカア平原の神殿群。
【登録基準】〜文化遺産@C〜【1984年登録】
人類の創造的資質を示す傑作。
重要な様式の建築物、人類の歴史上、重要な発展段階を示す景観の見本。
レバノン/聖地バールベックについての解説
【レバノン/聖地バールベック】
バールベックはローマ帝国時代、ローマの最高神ユピテルを含む三神を祀る帝国最大の聖域でした。ここには当時の巨大な神殿群の遺構が残っています。神殿の建築は歴代の皇帝が手がけ、最大のユピテル神殿は後60年頃のネロ帝の時代に完成しました。
基壇の幅約54m、奥行き約90mの規模は、アテネのパルテノン神殿を上回るものだったといいます。2世紀中頃にはバッカス神殿、3世紀初めにはヴェヌス神殿も完成し、この地は神託を求める多くの巡礼者を集めました。
これらの神殿群には、構造にローマ的要素、コリント式お柱などにギリシア的要素、アラベスクの装飾に土着信仰の影響など、異文化の融合が見られます。
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