当サイトでは、世界各国に分布する世界遺産の情報を地域別に紹介しています。現在では、世界遺産を取りまく環境も複雑化、
多様化しています。地球・人類が遺し育んだ歴史や文化・自然を大切に守り、次の時代へと受け継いでほしいと願っています。
国内・海外旅行などへ行かれる前に世界遺産に対する予備知識を深めていただき、より思い出深い旅行となれば幸いです。
イタリア/カモニカ渓谷の岩石画
【場 所】
イタリア/ロンバルディア州
【登録範囲】
アルプス山麓のカモニカ渓谷を流れるオーリオ川沿い、70kmにわたる範囲です。
【登録基準】〜文化遺産BE〜【1979年登録】
現存する、あるいは消滅した文化的伝統・文明に関する独特な証拠を示すもの。普遍的な重要性をもつ出来事、現存の伝統・思想・信仰や芸術的、文化的所産に関係するもの。
イタリア/カモニカ渓谷の岩石画についての解説
【イタリア/カモニカ渓谷の岩石画】
イタリア北部のカモニカ渓谷では、先住民族の描いた線刻画群が14万点も発見されています。
岩絵は氷河の浸食作用で滑らかになった岩の表面に描かれていて、最古のものは旧石器時代の紀元前8000年に遡ります。
それだけではなく、これら岩絵は、その後の新石器時代、青銅器時代、鉄器時代を経て古代ローマ時代の前16年頃まで描き続けられました。
この民族がどのようにして歴史から姿を消したのかは定かではありませんが、農耕、航海、狩猟、戦争、儀式や宗教典礼などの多岐にわたる絵柄は、人々の生活習慣の変遷を伝えるほか、構図や技法などの進歩を含めた人類の表現力の偉大さを顕す、きわめて貴重な遺産と言えます。
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